【ワシントン=坂本一之】米大統領選は5日夜(日本時間6日朝)、開票作業が始まった。民主党候補のハリス副大統領(60)が勝利すれば女性、アジア系として初の大統領が誕生し、共和党候補のトランプ前大統領(78)が制すれば4年ぶりにホワイトハウスを奪還することになる。
CNNテレビの出口調査の初期分析によると、トランプ氏に投票した有権者のうち、80%が「同氏を支持」する人で、17%の人が「ハリス氏に投票したくない」ためトランプ氏に投票した。一方、ハリス氏に投票した67%が同氏を支持していて、29%がトランプ氏に投じたくない人だった。
トランプ氏は5日、私邸のある南部フロリダ州で投票。「最高の選挙活動だった」と述べ、接戦州を積極的に回った選挙戦を振り返った。
ハリス氏は首都ワシントンの民主党全国委員会本部を訪問。電話で有権者に支持を訴えるボランティアらを激励した。郵便投票や投票所での直接投票による期日前投票は、フロリダ大の集計によると全米で8500万人を超えた。
一部の州では郵便投票の開票・集計作業に時間を要するとみられ、票差の少ない接戦となった場合には勝者の判明に数日かかる可能性がある。
大統領選は総得票数ではなく、人口に基づき各州と首都ワシントンに割り当てられた大統領選挙人(計538人)の過半数270人を獲得した候補が当選する。最終盤でハリス氏とトランプ氏は接戦7州の93人を奪い合ってきた。