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米は石破首相の出方を注視 首相交代続く「回転ドア」への逆戻りを懸念

産経ニュース 2024年11月16日 18時18分

【ワシントン=坂本一之】バイデン米大統領は15日、訪問先のペルーで石破茂首相との個別会談に加え日米韓3カ国の首脳会談も開くなど、日米同盟の強化で中露朝の脅威に対抗する姿勢を示した。ただ米側は、政権基盤が弱い上に、アジア版NATO(北大西洋条約機構)や日米地位協定の見直しを掲げる石破首相の真意を見極めている。

来年1月に退任するバイデン氏は、初対面となる石破首相との首脳会談で突っ込んだ議論をせず、短時間で済ませた。日米間に深刻な問題がないことだけでなく、石破政権の今後の動きが見えにくいことが背景にある。

米政府関係者は、少数与党の石破政権が「どこまで政権を維持できるのか注視していく」と語る。日本の首相が毎年のように交代した「回転ドア」の時代に逆戻りすれば、日本との政策連携が進めづらくなるからだ。

また米国防総省筋は、石破首相が掲げてきたアジア版NATOや日米地位協定の見直しについて「高い目標を掲げている」と指摘する。

トランプ次期大統領は国務長官や大統領補佐官(国家安全保障問題担当)などの要職に対中強硬派を起用し、中国と対峙する姿勢を鮮明にしている。中国への抑止力や圧力を強める上で、石破首相と連携するメリットなどを見定めていくことになる。

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