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トランプ氏「カナダは米国の51番目の州になるべきだ」 トルドー首相に会談で揺さぶり

産経ニュース 2024年12月4日 14時56分

【ワシントン=坂本一之】米FOXニュース(電子版)は2日、トランプ次期米大統領が11月29日に会談したカナダのトルドー首相に対し、米国の移民問題や貿易赤字にカナダが対応できないなら米国の新たな州になるべきだと述べたと報じた。発言は同席者に冗談として受け止められたものの、カナダに揺さぶりをかけているのは明らかだ。トランプ氏は3日、自身の交流サイトにカナダ国旗が掲げられた崖に自身が立つイラストを掲載し「Oh Canada(オーカナダ)!」と書き込み、カナダを巡る世論を喚起した。

トランプ氏は米南部フロリダ州の私邸にトルドー氏を招き、次期政権の閣僚候補らと約3時間にわたる夕食会形式の会談に臨んだ。

トランプ氏は歓迎姿勢を示す一方で、大量の薬物や不法移民がカナダから流入していると指摘。国境問題や貿易赤字を解決できなければ、来年1月の就任初日にカナダからの輸入品に25%の関税を課すと述べた。

トルドー氏は、関税によってカナダ経済が完全に破綻すると再考を求めた。

これにトランプ氏は、米国から巨額の利益をむしり取らなければ生き残れないのかと反論。カナダが「米国の51番目の州」になるべきだと畳み掛けた。

苦笑いのトルドー氏に対し、新しい州の知事よりも「首相」という肩書の方がよいと持ち上げ、対応を促した。カナダ側の同席者はトランプ氏の発言について「冗談」と話している。

ただ、トランプ氏は日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収の阻止や中東問題などで強硬姿勢を示していて、カナダにも圧力を強めていくとみられる。

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