【ワシントン＝塩原永久、ソウル＝桜井紀雄】バイデン米大統領は14日（日本時間15日）、韓国国会で弾劾訴追案が可決された尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の権限を代行する韓悳洙（ハン・ドクス）首相と電話会談した。バイデン氏は「韓国の民主主義の強靭（きょうじん）さと法の支配に謝意を表した」という。韓国国民を支える姿勢も表明した。ホワイトハウスが発表した。
バイデン氏は会談で、最近の米韓同盟に基づく協力強化を確認。両国の同盟が地域の平和と繁栄にとって「基軸であり続けると信じている」と伝えた。韓国政府によると、韓氏は「外交・安全保障政策を滞りなく進める」とし、米韓同盟も「揺るぎなく維持、発展させていく」とした。
北東アジアでは北朝鮮の軍事的挑発が警戒されている。バイデン氏は韓国の大統領権限代行と早急に電話会談することで、韓国の国内の混乱が安保体制に影響を及ぼさないと内外にアピールする狙いとみられる。
ブリンケン米国務長官も14日、訪問先のヨルダンで「韓首相と協力する準備はできている」と述べた。