【フィラデルフィア=大内清、グランドラピッズ=平田雄介】米大統領選は5日、各州で投票が始まった。これに先立つ4日夜、女性初の大統領を目指す民主党候補のハリス副大統領(60)は激戦地の東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで、返り咲きを狙う共和党候補のトランプ前大統領(78)は中西部ミシガン州グランドラピッズでそれぞれ選挙戦最後の集会を開き、支持を呼びかけた。
ハリス氏が最後の演説場所に選んだのは、映画『ロッキー』で再起をかける主人公のトレーニング場所で有名な石段前。ハリス氏は「民主主義を守る」と繰り返し、「意見が異なる人も含むすべての米国民のための大統領になる」と訴えた。トランプ氏の名は一度も口にしなかったが、直感での決定が目立つトランプ氏との違いをアピールするため、「専門家に耳を傾ける」とも語った。
対照的に、トランプ氏は演説で何度もハリス氏の名前に言及し、「噓つきだ」と非難。支持者もハリス氏に対するブーイングで応えた。
またトランプ氏は最重要課題と位置付ける移民問題で、「就任初日に侵略は終わり、米国は復活する。11月5日を米国解放の日にする」と述べた。
フロリダ大の調査によると、期日前投票を済ませた有権者は4日夜時点で8200万人を超えた。