Infoseek 楽天

トランプ氏倒し「新たな道開く」 ハリス氏が民主党大会で指名演説、ウクライナ支援は継続

産経ニュース 2024年8月23日 17時51分

【シカゴ=坂本一之、大内清】11月の米大統領選で政権維持を目指す民主党の全国大会が22日、中西部イリノイ州シカゴで最終日を迎えた。大統領候補のハリス副大統領(59)が指名受諾演説を行い、「分断と決別し、前に進むため新たな道を切り開くチャンスになる」と述べて支持を訴えた。共和党候補のトランプ前大統領(78)と競り合う中、党派を超えた指導者像を打ち出し無党派層への浸透を図った。ロシアに侵略されたウクライナへの支援継続も表明した。

ハリス氏は演説で「高い希望の下で国民を結束させる大統領になる」と語り、「常に米国民のために戦う」と誓った。トランプ氏が自身への強固な支持層に訴える姿勢をとるのとは対照的に、国民に幅広く協力を求める立場を示した。

政権構想として「力強い中間層が米国の成功に不可欠だ」と述べ、中間層の再構築を目標に位置付けた。そのために食品や住宅の価格抑制、減税などを断行するとした。

トランプ陣営との争点になった人工妊娠中絶については、女性の権利として擁護すると強調。移民問題では、正規移民の受け入れを進めながら制度改革を図ると訴えた。

外交・安全保障政策では「世界での米国のリーダーシップを放棄せず強化する」と述べ、中国との競争に打ち勝つ姿勢を強調。ロシアに対抗し、「ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)の同盟諸国とともに立ち向かう」とした。

トランプ氏については「自分自身や富裕層のため闘っている」と批判。同氏が大統領に返り咲けば「極めて深刻な結果をもたらす」と述べた。

19日からの党大会で、出馬を辞退したバイデン大統領(81)からハリス氏への世代交代をアピール。人気の高いオバマ元大統領(63)らも応援演説した。

ハリス、トランプ両氏は9月10日に東部ペンシルベニア州で開かれる討論会に臨む。10月1日に副大統領候補の討論会も開催される。

この記事の関連ニュース