【ワシントン=大内清】トランプ次期米大統領(78)は14日、自身の個人弁護士を務めるトッド・ブランチ氏を次期政権の司法副長官に指名すると発表した。前日には共和党トランプ派の急先鋒(せんぽう)であるゲーツ下院議員を司法長官に起用すると発表しており、自身に忠誠を誓う人物らで司法省の支配を固める姿勢を鮮明にさせた。
ブランチ氏は、トランプ氏が大統領経験者として初めて有罪評決を受けた不倫口止め料を巡る会計不正処理事件で同氏を弁護。トランプ氏が2020年大統領選での敗北を覆すために各州の開票作業に干渉したなどとして起訴された事件などでも弁護団に参加している。「攻撃的な弁護スタイル」(米メディア)で無罪を主張し、トランプ氏から厚い信頼を得てきたとされる。
司法省は連邦捜査局(FBI)などの法執行機関を傘下に置くほか、移民問題を巡る法的な手続きや審査にも大きな権限を持つ。ブランチ氏には、長官に指名されるゲーツ氏と同様、司法行政に携わった経験はない。