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バイデン大統領、岸田首相を高く評価 同盟国やパートナー国との協力強化を推進

産経ニュース 2024年8月14日 16時8分

【ワシントン=坂本一之】米主要メディアは13日、岸田文雄首相の自民党総裁選への不出馬を次々と速報し、外交・安全保障問題における実績なども報じた。バイデン米大統領は岸田氏と連携して、ロシアによるウクライナ侵略や中国問題などを巡り同盟国やパートナー国との協力強化を進め、そのリーダーシップを高く評価してきた。

ワシントン・ポスト紙(電子版)は岸田氏の不出馬を報じる中で、「日本の防衛費を増額し、安全保障問題で米国と緊密に連携、韓国との関係を改善してきた」と任期中の実績を振り返った。

バイデン氏や政権幹部が岸田氏への信頼を高めたのは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵略への対応だった。岸田氏は対露制裁やウクライナ支援を素早く決断し、米国務省関係者は「ロシアと北方領土問題を抱える日本がここまで対応してくれるとは思わなかった」と指摘する。

バイデン氏は23年7月、リトアニアで開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の関連行事で、同席した岸田氏を紹介し、ウクライナ問題で「この男は立ち上がった」と称賛。ロシアの侵略が「世界全体に影響を及ぼすことを理解していた」と語った。

バイデン氏がNATO加盟国に国防費増額を求める中、日本の防衛費倍増は各国を説得する大きな材料となり米欧の結束を促した。

岸田氏が今年4月に米議会の演説でウクライナ支援の継続を呼びかけたことは、バイデン氏が議会に求めていたウクライナ支援予算の成立を後押しする形となった。

また、サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、岸田政権が反撃能力の保有などを掲げた「安保3文書」などをまとめたことについて「力強い歴史的な一歩を踏み出した」と評価している。日米同盟を強化し中露への抑止力を共に高めてきた。

米国にとって懸念材料だった日韓関係の改善を岸田氏が進めたことで日米韓の連携を実現。日米豪比といった枠組みの協力も推進し、インド太平洋地域で重層的な同盟国・パートナー国の協力強化を日本と果たした。国防総省関係者は、バイデン、岸田両首脳らの取り組みによって「日本は米国にとって必要な同盟国となった」と指摘する。

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