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ラストベルト接戦3州でハリス陣営が連続集会「ホワイトハウスへの道、ここに」米大統領選

産経ニュース 2024年8月8日 19時6分

【デトロイト=坂本一之】米大統領選で民主党のハリス副大統領(59)が集会を開いた中西部ウィスコンシン、ミシガン両州は、選挙戦を左右する接戦州とされている。両州に東部ペンシルベニア州を加えた3州は、いずれも産業空洞化でラストベルト(さびた工業地帯)と呼ばれる地域にあり、近年の大統領選で重要視されている。ハリス氏が3州で共和党のトランプ前大統領(78)にリードできるかが当選への試金石となる。

ハリス氏は7日のミシガン州デトロイトでの集会で「ホワイトハウスへの道がこの州を通っているのは明らかだ」と語り、同州での勝利が不可欠だと訴えた。

集会に参加していた全米自動車労働組合(UAW)の男性(56)は、「ハリス氏の掲げる労働者重視の政策は米国にとって非常に重要だ」と語り、票の上積みに協力していく考えを示した。

3州を巡っては、民主党のクリントン元国務長官とトランプ氏が戦った2016年大統領選では、3州を制したトランプ氏が勝利。前回の20年大統領選はバイデン氏が全て奪還し、当選した。

選挙戦から離脱したバイデン氏とトランプ氏の支持率調査では、トランプ氏が各州でリードする傾向にあったが、同3州の方が、他の接戦州の南部ノースカロライナ州や西部ネバダ州よりも拮抗している調査結果もあった。

民主、共和両党の支持層に地滑り的な変化が見えていない現段階で、ハリス氏がウィスコンシン、ミシガン、ペンシルベニアの3州でトランプ氏にリードできなければ、勝利が遠のくことを意味する。

ハリス氏が副大統領候補に選んだミネソタ州のワルツ知事(60)と6日にペンシルベニアで本格遊説を開始し、翌7日にウィスコンシン、ミシガンを訪れたのも同3州を重視している表れだ。

トランプ氏も同3州のテコ入れを強化している。副大統領候補にラストベルトに位置する中西部オハイオ州のバンス上院議員(40)を指名。バンス氏に接戦州で労働者や農業従事者の票獲得を集中的に担わせる戦略で、バンス氏はハリス陣営の選挙集会と同じ州を訪問し、情報発信を図って対抗している。

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