【ワシントン=本間英士】11月5日の米大統領選の投開票を間近に控え、勝敗の行方を左右する接戦州の開票所などで厳戒態勢が敷かれている。前回2020年選挙で武装したトランプ前大統領の支持者が一部の開票所や選挙事務所に押しかけた経緯も踏まえ、狙撃手や無人機(ドローン)を配置したり、有刺鉄線や防弾ガラスを配備したりして警戒に当たっている。
西部アリゾナ州マリコパ郡の開票所では、全ての入り口に警備員と金属探知機を配置し、屋上には狙撃手が待機。上空では無人機が目を光らせる。米メディアによると、この開票所では集計に10日以上かかる見込みだといい、「全米で最も厳重な警備」(NBCテレビ)を想定している。
ロイター通信によると、東部ペンシルベニア州フィラデルフィアの開票所は有刺鉄線を張ったフェンスで囲まれており、南部ジョージア州アトランタと中西部ミシガン州デトロイトでは一部の選挙事務所が防弾ガラスで保護されている。デトロイト市の選挙関係者はロイターの取材に「暴動に備えている」と語った。