米西部ワイオミング州のグランドティトン国立公園に生息していた28歳の雌のグリズリー(ハイイログマ)が22日、車にはねられて死んだ。観光客や研究者、写真家に愛された人気者だった。AP通信が報じた。
研究者が耳に取り付けた識別用タグの番号にちなんで「グリズリー399」と呼ばれていた。これまで少なくとも8回の出産で18頭の子グマを産んだことが知られ、周辺に生息する雌のグリズリーとしては最高齢だった。子グマを連れて左右を確認しながら道路を渡る姿が見られていたが、事故で子供を失ったこともある。
国立公園の担当者は「彼女はまさに、この地域の生態系の象徴であり、親善大使だった」と語った。SNSでも悼む声が相次いでいる。
事故に遭った際、1歳の子グマが一緒におり、行方が分からなくなったが、けがはないとみられる。