【シカゴ＝大内清】米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領（78）は19日、政権に返り咲いた場合、電気自動車（EV）大手テスラの最高経営責任者（CEO）、イーロン・マスク氏（53）を閣僚か補佐官で起用する考えを示した。ロイター通信のインタビューで明らかにした。
トランプ氏は「マスク氏が受け入れるなら（政権への起用を）必ずやる。彼は素晴らしい男だ」と語った。X（旧ツイッター）も所有するマスク氏は7月、トランプ氏への支持を表明。今月中旬にはX上でトランプ氏と対談するなど急速に関係を深めている。
一方でトランプ氏は、バイデン政権が脱炭素政策の一環で導入した、EV購入者に適用される7500ドル（約110万円）の税額控除の廃止を検討する考えを示した。トランプ氏は、原油を増産しガソリン価格を大幅に引き下げることを公約としており、従来はEVに敵対的な態度を示していた。
ただ、マスク氏との関係が緊密化している最近は「私はEVのファンだ」などと態度を変化させており、この日も「（控除廃止を）最終決定したわけではない」と言葉を濁した。