【ワシントン=坂本一之】米CNNテレビは13日、大統領選と5日に同時実施された下院選(定数435)で、共和党が多数派を維持することが確実になったと報じた。上下両院の多数派を共和党が握り、トランプ次期政権の政策運営を後押しすることになる。党のシンボルカラーである赤色にちなんで、ホワイトハウスと上下両院の主導権を握る「トリプルレッド」を形成した。
下院の勢力は13日午後7時(日本時間14日午前9時)現在で、共和党が過半数の218議席、民主党が208議席となっている。共和党がトリプルレッドを形成するのは、トランプ氏が大統領選に勝利した2016年の選挙以来となる。
閣僚や連邦最高裁判事などの人事承認権を持つ上院に加え、下院の多数派も共和党が押さえたことで、トランプ政権が求める予算や法案がスムーズに成立し、迅速な政策実行が可能になる。
トランプ氏は経済対策に加え、選挙戦で訴えてきた国境警備強化や中南米からの不法移民の強制送還などを議会共和党の後押しを受けて推進する。ただ、議会の重要な役割であるホワイトハウスなどへの監視機能が十分に発揮されない恐れも指摘される。
上院(定数100)の勢力は非改選を含めて共和党が52議席、民主党が47議席となっていて、共和党が4年ぶりの多数派奪還を果たしている。