米東部ニュージャージー州などで不審なドローン(無人機)の目撃情報が相次いでいる。政府は「現時点で脅威はない」と沈静化に努めるが、住民の不安は高まっている。米メディアが報じた。
ドローンの目撃情報は11月中旬以降に増え、ニュージャージー州の軍事施設付近やトランプ次期大統領のゴルフコース上空にも飛来したという。「スポーツタイプ多目的車(SUV)ほどの大きさだった」との証言もある。目撃はニューヨーク州やメリーランド州、バージニア州などにも広がっている。
カービー大統領補佐官やマヨルカス国土安全保障長官は「現時点では、安全保障や公共の安全に対する脅威、外国との関連があるという証拠はない」「多くは有人の航空機の見間違いだ」などと説明した。
一方、トランプ政権で国家安全保障問題担当の大統領補佐官に就任するウォルツ下院議員は、CBSテレビの番組で「誰が背後にいるのか知る必要がある」と関係機関の連携の不備を指摘。
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「政府は国民に知らせろ。さもなくば撃ち落とせ」と訴えた。16日の記者会見では「政府は何が起きているか知っているが、何らかの理由でコメントしたくないのだ」と語り、週末のニュージャージー州の訪問予定を中止したと明らかにした。