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米仲裁委、日本製鉄はUSスチール買収元として「適格」 労組は「激しく異議」

産経ニュース 2024年9月26日 10時34分

【ワシントン=坂本一之】日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収で同社と全米鉄鋼労働組合(USW)が争った仲裁を巡り、仲裁委員会が買収元として日鉄の適格性を認めた。USスチールが25日発表した。日鉄にとって買収の追い風となる可能性があるが、法的拘束力はなく、米大統領選で民主、共和両党の候補が買収にそろって反対姿勢を示しており、今後の先行きは不透明だ。

仲裁委は、日鉄がUSスチールの設備への投資や雇用維持を約束したことを評価し、買収元の適格性を認めた。

USスチールのブリット最高経営責任者(CEO)は声明で「従業員、地域、顧客の利益のためにUSスチールを守り、成長させる」と述べ、USWと協力関係を構築していく姿勢を示した。

一方、USWも声明を出し仲裁委の判断に対して「激しく異議を唱える」とし、買収への反対を改めて主張した。

仲裁委のメンバーは、日鉄は買収元として適格性がないとするUSWが1月に仲裁を申し立てたことを受け関係者への聞き取りなどをしていた。

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