巨額の対外債務を抱え経済危機にあるスリランカで14日に投票された議会選(一院制、225議席)は15日、開票の結果、ディサナヤカ大統領率いる人民解放戦線(JVP)が参加する左派勢力、人民の力(NPP)が圧勝した。
選管の集計によると、議席数は解散前の3から憲法改正に必要な3分の2以上の159に躍進。ディサナヤカ氏は公約した減税や貧困対策を推進するとみられる。解散前に145議席で第1党だったスリランカ人民戦線(SLPP)は、3議席と惨敗した。
港湾や空港整備など大型公共事業を行ってきたスリランカはデフォルト(債務不履行)となり、いわゆる中国の「債務の罠(わな)」にも陥った。
JVPは、マルクス・レーニン主義を掲げ、1970~80年代に反政府武装闘争を展開した。(岩田智雄)