中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は7日の記者会見で、パナマが中国の巨大経済圏構想「一帯一路」から離脱する文書を提出したことに対し、「深い遺憾」の意を示した。米国が一帯一路の協力を「圧力と脅迫という手段を通じて中傷、破壊している」と反発し、「断固とした反対」を表明した。
林氏は、パナマとの一帯一路に関する協力が「多大な成果をあげ、両国人民に幸福をもたらした」と主張した。その上で、パナマ側に対し「二国間関係の大局と両国人民の長期的な利益を出発点とし、外からの干渉を排除し、正しい決定を行うことを望む」と述べ、再考を促した。
ロイター通信によると、パナマのムリノ大統領は6日、パナマが正式に一帯一路から離脱する文書を提出したと明らかにした。パナマ政府は、パナマ運河を巡る中国の影響力排除を狙うトランプ米大統領の圧力にさらされており、それが一帯一路からの離脱につながっているとみられている。(北京 三塚聖平)