【北京=三塚聖平】中国国家統計局は17日、2024年末の中国の総人口が14億828万人だったと発表した。前年末と比べて139万人減り、3年連続でマイナスを記録した。中国政府は対策を強化しているが、人口減少の進行に歯止めが掛かっていない。
24年の出生数は954万人で、23年より52万人増えた。プラスとなるのは8年ぶりだ。24年は中国で出産すると縁起が良いとされる辰(たつ)年だったため出生数の増加につながった可能性が指摘される。ただ、1千万人を下回る水準が続いているため、減少傾向を本格的に止められるかは不透明だ。人口1000人当たりの出生数を示す出生率は6・77だった。
高齢化は進んでいる。24年末の65歳以上の人口は2億2023万人。総人口に占める割合は15・6%と、23年末より0・2ポイント拡大した。
24年の死亡者数は1093万人で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で膨らんだとみられる23年からは縮小した。
中国は22年末に1961年以来61年ぶりとなる人口減少を記録した。23年には世界首位の人口大国の座をインドに奪われた。1組の夫婦に1人の子供しか認めない「一人っ子政策」を1979年に導入した影響で急速な少子高齢化に陥っている。2016年に同政策を撤廃し、21年には3人目の子供の出産も容認したが人口減少は止まっていない。