【北京＝三塚聖平】中国の韓正（かん・せい）国家副主席は19日、米ワシントンでバンス次期米副大統領と会談した。中国外務省が20日発表した。韓氏は会談で、経済・貿易問題について「（米中両国が）ともに関心のある重要な問題だ」と述べ、対話や協議の強化を米側に呼び掛けた。
韓氏は、米中関係に関して、「安定的で健全、持続可能な発展を促進したい」と訴えた。韓氏は「中国と米国はともに偉大な国だ」とも指摘。「われわれは現在、それぞれの発展への目標と夢の実現へ努力している」と強調した。
韓氏は19日、トランプ次期米政権で要職に就くイーロン・マスク氏とも会談した。韓氏はマスク氏が率いる電気自動車（EV）メーカー「テスラ」に触れ、「テスラを含む米国企業が機会を捉え、中国の発展の成果を共有することを歓迎する」と呼び掛けた。
また、韓氏は、テスラなどの米国企業が「中国と米国の経済・貿易関係の促進に新たな、より大きな貢献をする」ことに期待を示した。中国側によると、マスク氏は「テスラは中国での投資と協力を深め、米中経済・貿易交流の促進に積極的な役割を果たすことを望む」と強調した。