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習氏が中央アジア歴訪開始 対米連携強化へSCO首脳会議出席、プーチン氏と会談へ

産経ニュース 2024年7月2日 19時25分

【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は2日、中央アジアのカザフスタン、タジキスタンへの歴訪を開始した。カザフでは3日開幕する中国とロシア主導の上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するほか、プーチン露大統領とも首脳会談を行う見通し。対中圧力を強める欧米各国に対抗するため、ロシアやSCO加盟国との連携強化を狙う。

習氏は2日、カザフの首都アスタナに到着し、空港でトカエフ大統領の出迎えを受けた。習氏は到着に際し談話を発表。今回の訪問を通じて「中国とカザフの恒久的で全面的な戦略パートナーシップの発展に向けて新たな青写真を描く」と強調した。

習氏は談話で、SCO首脳会議について「重要な多国間メカニズム」と評価し、「新しく、より大きな発展を推し進めることを期待している」と表明した。

中国が欧米各国への対抗軸の一つとして重視するSCOは、加盟国拡大を進めており、昨年にイランが正式加盟したほか、ベラルーシが10カ国目のメンバーとして正式加盟する見込みとなっている。

カザフでは、同じくSCO首脳会議に出席するプーチン氏との間で、5月に北京で行って以来となる首脳会談の開催を調整。ともに対立の長期化が見込まれる米国を念頭に共闘姿勢を確認する見通し。プーチン氏が6月に北朝鮮を24年ぶりに訪問して金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と会談したことについても意見交換するとみられる。中国は露朝それぞれとの関係を重視するが、ウクライナ侵略を契機に露朝が軍事協力を強化していることには一定の距離を置いている。

習氏の外遊は6日までの日程。カザフに続いて訪問するタジキスタンではラフモン大統領と会談する。

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