【台北=西見由章】台湾の中央気象署によると、台湾南東部・台東県に上陸した台風21号は台湾を横断して31日午後6時40分(日本時間同7時40分)ごろ、台湾海峡に抜けた。消防当局によると、中部・南投県で倒木が車を直撃して女性1人が死亡したほか、205人が負傷した。土砂災害は54件、建物の損壊は387棟に上っている。
台湾に上陸した台風としては、死者・行方不明者計73人を出した1996年7月以降で最大の勢力だったが、上陸後はやや勢力を弱めている。午後8時現在、台風21号の中心気圧は950ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は50メートル、風速24・5メートル以上の暴風域は中心から半径70キロとなった。
台湾では31日、台風21号の接近を受けて全22県市で休業・休校措置が取られた。