中国国家移民管理局は5日、1月28日から2月4日までの春節(旧正月)に合わせた8連休の出入国者数が延べ1436万6000人だったと発表した。昨年の春節連休と比べて6・3%増だった。中国メディアによると、春節期間中の人気海外旅行先では日本がトップだった。全日本空輸(ANA)の春節期間中の中国発日本着便の旅客数は前年比約4割増、日本航空グループの予約数も約9割増となった。
中国紙、南方都市報(電子版)は、春節期間中の海外旅行の注文が昨年と比べて3割増になったという中国のオンライン旅行大手の情報を伝えた。人気上位には、日本やタイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、韓国などが入り、日本旅行の注文は昨年の春節期間と比べて大幅に伸びたという。
南方都市報は「日本旅行は急成長が続き、タイに取って代わって春節期間の最も人気の海外旅行目的地となった」と伝えた。従来、人気の海外旅行先だったタイでは、今年1月に中国人俳優が入国後に行方不明となり、ミャンマーで特殊詐欺の訓練を受けさせられるという事件が表面化。それにより春節に中国人がタイ旅行をキャンセルする動きが広がっており、これも日本旅行の追い風になった可能性がある。
中国メディアによると、春節の8連休に帰省や旅行で移動した人は延べ23億人超だった。(織田淳嗣、北京 三塚聖平)