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台湾民衆党トップを釈放 裁判所決定「嫌疑立証できず」 汚職容疑で逮捕

産経ニュース 2024年9月2日 10時41分

【台北=西見由章】台湾の立法院(国会に相当)第3党、台湾民衆党の柯文哲主席(党首)が汚職容疑で逮捕された事件で、台北地方法院(地裁)は2日未明、検察当局による柯氏への勾留請求について「犯罪の嫌疑の重大性を立証できない」として、保釈金なしでの釈放を決定した。台北地方検察署(地検)は抗告する方針で、柯氏と検察側との攻防が当面続きそうだ。

2日午前3時(日本時間同4時)過ぎ、地検と地裁が入る建物の前に集まった数百人の民衆党支持者らに釈放の決定が伝わると、拍手と歓声が沸き起こった。釈放された柯氏は「(8月31日未明に逮捕されて以降の)この2日間、力の限りの圧迫と虐待を受けた」と検察側を批判した。

検察側は、柯氏が台北市長だった2020年以降、商業ビル開発を巡り、業者側から依頼を受けた市当局が許容される容積率を不正に引き上げて便宜を図った疑いがあるとして、柯氏ら当時の市幹部や市議、業者を捜査。一方で地裁は、容積率を巡る市当局の決定の違法性を認定したが、柯氏に違法行為の認識や指示があったと認めるのは難しいと判断した。柯氏とともに勾留請求された当時の副市長については勾留を決定した。

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