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中国GDP4・6%増に減速 7~9月 長期化する不動産不況が景気の重荷に

産経ニュース 2024年10月18日 12時9分

【北京=三塚聖平】中国国家統計局が18日発表した2024年7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価変動の影響を除く実質で前年同期比4・6%増だった。4~6月期の4・7%増から減速した。長期化している不動産不況が景気の重荷となっており、消費にも勢いがなくなっている。

中国政府は今年の経済成長率目標を「5%前後」に設定している。中国経済を巡っては、不況により不動産開発投資の大幅な悪化が続いている。不動産価格の下落が消費を冷やす逆資産効果を生じさせ、内需低迷が生産の低迷につながる悪循環に陥りつつあるとの指摘がある。

今年の成長率目標の達成を危ぶむ見方も強まっていた中、中国共産党・政府は9月下旬以降、景気下支えの姿勢を鮮明にしている。大規模な金融緩和のほか、不動産市場の支援策、財政出動を伴う経済対策の方針を示した。中国政府は、一連の景気対策で目標達成に「十分な自信がある」と強調している。ただ、財政出動の効果が表れるのは主に来年以降になるとみられるほか、激化している欧米との貿易摩擦により景気を支えてきた輸出に下押し圧力がかかる可能性も指摘される。

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