【北京＝三塚聖平】中国交通運輸省は2日、国慶節（建国記念日）に合わせた大型連休初日の1日に旅行などで延べ3億3千万人超が移動したと発表した。中国政府は1～7日の連休期間中に延べ19億4千万人が移動すると予測。海外旅行先では日本が人気トップとなっている。
連休期間中の移動者数は前年同期比0・7％増で、新型コロナウイルス禍前の2019年同期と比べて19・4％増となる見通し。
国家移民管理局によると、連休中の出入境者数は1日当たり延べ175万人を見込む。前年同期比では18・5％増だ。中国メディアによると、中国の旅行予約サイト大手のデータでは海外旅行先の人気トップは日本で、タイや韓国などが上位に入っているという。
在日本中国大使館は連休前の9月下旬、訪日旅行を予定する中国人らに対し、「現在の情勢に照らして警戒意識を高め、旅行中の安全を確保するように」と注意を呼び掛けた。9月に中国広東省深圳（しんせん）で起きた日本人男児（10）の刺殺事件を踏まえ、中国人が日本でトラブルとなることを警戒しているとみられる。