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中国・蘇州市が胡友平さんに称号授与 日本人切り付け阻止で「正義のため勇敢に行動」

産経ニュース 2024年7月2日 13時10分

【北京=三塚聖平】中国江蘇省蘇州市で2日、日本人母子が中国人の男に刃物で切り付けられた事件で男を阻止しようとして刺されて死亡したバス案内係の中国人女性、胡友平(こ・ゆうへい)さんの追悼式が開かれた。蘇州市は胡さんに「見義勇為模範(正義のため勇敢に行動した模範)」の称号を授与した。

中国メディアが伝えた。追悼式には胡氏の家族や蘇州市幹部らが出席した。事件で容疑者を取り押さえた市民3人にも別の称号を贈った。蘇州市は胡さんの名前を冠した基金も設立する。中国メディアは「同胞と外国の友人の命を守った」などと胡氏の行動をたたえた。

通信アプリ、微信(ウィーチャット)を手がける騰訊控股(テンセント)など中国のIT大手は2日までに、反日感情をあおるような投稿を取り締まると相次いで表明した。当局が指導した可能性がある。

何立峰(か・りつほう)副首相は1日、河野洋平元衆院議長を団長とする日本国際貿易促進協会の代表団と北京で会談。同行筋によると、何氏は日本人母子の切り付け事件について「偶発的」なものだと強調し、「日中貿易協力関係は影響を受けないだろうし、影響があってはならない」と述べた。中国側は日本の対中投資に影響を与えたくないものとみられる。

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