【北京＝三塚聖平】中国の「抗日戦争勝利記念日」に当たる3日、北京では戦勝79年を記念する座談会が開かれた。中国国営新華社通信によると、中国共産党で対外工作を担う中央統一戦線工作部の石泰峰（せき・たいほう）部長らが出席した。
党最高指導部メンバーである政治局常務委員が出席した記念行事の開催は確認されていない。基本的に最高指導部メンバーは5年ごとの区切りの年にしか出席しておらず、今年も通常の対応をとったといえる。
座談会には党関係者のほか、戦争に加わった元兵士ら約200人が参加した。新華社は「中国人民抗日戦争の偉大な勝利によって、国家主権と領土保全を力強く守り抜いた」と強調した。
日中関係を巡っては、8月下旬に超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長（自民党元幹事長）らが訪中するなど、新型コロナウイルス禍を機に停滞していた政治往来が活発化しつつある一方で、中国軍機による初めての領空侵犯が確認されるなど安全保障面では緊張含みの状況が続いている。