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収監中に「電撃」「つるし」 法輪功学習者、中国当局の迫害に窮状主張 都内で証言集会 

産経ニュース 2024年12月11日 19時21分

中国が「邪教」と位置付け非合法化した気功集団「法輪功」の日本在住の学習者らが10日、東京都内で証言集会を開いた。12月10日の世界人権デーに合わせて、NPO法人「日本法輪大法学会」が主催した。出席者は中国で家族が拘束されている現状や、自身が拘束された中で受けた拷問の様子などを訴えた。

法輪功は心身の修養法で1990年代初頭に中国本土で普及が始まったとされる。ただ、90年代後半に江沢民国家主席(当時)体制で活動が禁じられると、学習者らへの迫害が苛烈になった。中国当局が同意を得ずに違法な臓器摘出のドナーの対象としているとも指摘され、欧米などで非難が相次いでいる。

この日の集会では10人の関係者が証言した。2020年に来日し、都内の物流会社で働く中国人女性は、20年以上に及ぶ家族の迫害の経験を打ち明けた。「母は信仰を放棄しなかったため、激しい弾圧の対象となった。拷問や不当な禁錮刑を科され、何度も逃亡生活を余儀なくされた。母と同じように信仰を理由に弾圧されている学習者が無数にいる。助けてほしい」と訴えた。母は収監中に「電撃」や「つるし」といった仕打ちを受けていたと主張した。今も拘束されているという。

横浜市で美容院を経営する劉月さんは、中国にいる妹夫婦が収監されているという。「学習者は刑務所で重労働させられるだけではなく、おびただしい人数が臓器収奪の対象にされる」と語った上で、「拷問など非人道的な行為は中国人だけの災難ではなく、世界的な災難だと思う」と支援を訴えた。

集会では、中国の収監先から脱出し現在は米国に滞在する法輪功の学習者もがオンラインで参加。収監先で手術を受け、肺と肝臓の一部などが切除されたと訴えた。

集会は現職の国会議員は参加しなかったが、日本維新の会の中津川博郷元衆院議員が被害を訴える学習者に対する質問に立った。

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