【北京=三塚聖平】中国交通運輸省は8日、国慶節(建国記念日)に合わせた大型連休(1~7日)に旅行などで延べ約20億800万人が移動したとする推計を発表した。1日当たりの平均では延べ2億8679万人で、前年同期比4・1%増、新型コロナウイルス禍前の2019年同期と比べて23・4%増だった。
国家移民管理局は8日、連休中の出入境者数が延べ1309万8000人だったと発表した。1日当たりの平均では延べ187万1000人で、前年同期比25・8%増だった。
中国オンライン旅行大手、携程集団(トリップドットコム・グループ)は、連休中の海外旅行商品の1日平均販売件数が過去最高を記録したと発表した。中国メディアによると、人気の海外旅行先では日本がトップで、タイ、韓国、マレーシア、シンガポール、ベトナムなどが上位に入った。
中国経済を巡っては、不動産不況を背景に消費が低迷しているが、旅行需要は連休のたびに好調に推移している。不況で不動産投資を控えている富裕層などが、旅行に資金を回しているという見方もある。