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「祖国統一は鄧小平の宿願」 習近平氏が生誕120年行事の演説で台湾統一への決意表明

産経ニュース 2024年8月22日 21時49分

【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は22日、改革開放を主導した鄧小平(とう・しょうへい)の生誕120年を記念した座談会で演説した。中国国営新華社通信によると、習氏は「祖国の完全統一」が、鄧や毛沢東の「宿願」だと強調し、台湾統一への決意を改めて表明した。

座談会は北京の人民大会堂で行われた。習氏は、鄧が台湾問題で「非平和方式による解決を放棄できないと強調し、問題解決の正しい方針を提起した」との認識を示した。その上で「『台湾独立』分裂勢力に断固として反対し、押さえ込む」と述べ、「台湾独立」派とみなす台湾の頼清徳政権を牽制(けんせい)した。

中国の実力者だった鄧は1978年に改革開放路線への転換を決めた。習氏は、鄧について「中国の社会主義の改革開放と現代化建設の総設計師」などと評価し、「鄧小平理論を深く学習、活用し続けなければならない」と発言した。

鄧を評価することで改革開放路線を継承すると国内外に印象付ける狙いがあるとみられる。習氏は「高水準の対外開放を推し進める必要がある」と述べる一方で、自身が掲げる西側諸国と異なる独自の発展モデルである「中国式現代化」によって「強国建設」を進めるべきだとの考えも強調した。

また、1989年に民主化運動を武力鎮圧した天安門事件への対応については「旗幟(きし)鮮明に動乱に反対し、社会主義国家の政権を断固として守り抜いた」と評価した。

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