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台湾の第2野党、台湾民衆党党首の勾留を決定 汚職事件差し戻し審で違法性認識を認める

産経ニュース 2024年9月5日 19時45分

【台北=西見由章】台湾の第2野党、台湾民衆党の柯文哲主席(党首に相当)が逮捕された汚職事件で、検察側の勾留請求を巡る差し戻し審が5日、台北地方法院(地裁)で開かれ、柯氏の勾留を決定した。保釈も認められず、逮捕後に釈放されていた柯氏は同日収監された。柯氏の潔白を訴えて「全党的な支援」を表明していた民衆党は再び深刻な危機に立たされた。

検察側は柯氏が台北市長だった2020年以降、商業ビル開発を巡り企業側の依頼を受け、容積率を不正に引き上げて便宜を図った疑いがあるとして8月31日に逮捕した。地裁は2日、「犯罪の嫌疑の重大性を立証できない」として保釈金なしで釈放を決定したが、台北地方検察署(地検)が決定を不服として3日に抗告。台湾高等法院(高裁)は4日、抗告を認めて地裁に審理を差し戻していた。

台湾メディアによると、差し戻し審で地裁は、容積率引き上げが法令に反することを柯氏が明確に認識していたと認定。企業幹部と共謀して200億台湾元(約900億円)余りの不法な利益を得たと指摘し、犯罪の嫌疑が重大だと結論付けた。

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