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マカオ行政長官に初の中国本土出身者 「当局が返還後統治のため育成したエリート」

産経ニュース 2024年10月13日 13時31分

【台北=西見由章】中国のマカオ特別行政区の行政長官(首長)選が13日、間接選挙で行われ、唯一の立候補者である中国本土出身の親中派、岑浩輝(しん・こうき)マカオ終審法院(最高裁)前長官(62)が当選した。12月20日に就任する。任期は5年。中国本土出身者が行政長官に就くのは初めて。

香港メディアによると、岑氏は当選後、「国家主権の擁護を最高原則とし、国家発展の大局とのよりよい融合を使命とする」と抱負を語った。岑氏については「中国当局が返還後のマカオ統治のために育成したエリート」との見方が強い。

投票は各界代表で構成する選挙委員会(定員400人)のうち398人が投票し、岑氏は当選に必要な過半数を大幅に上回る394票を得た。選挙委員は親中派で占められ、親中派の人物が選出されやすい仕組みになっている。

岑氏は広東省中山県(現中山市)生まれ。北京大法学部を卒業後、同省広州市で弁護士として働き、ポルトガルの大学に留学。マカオで裁判官などを務めた後、マカオがポルトガルから返還された1999年12月に37歳の若さで初代最高裁長官に任命された。

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