【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は19日、ドイツのショルツ首相と20カ国・地域(G20)首脳会議の開催地であるブラジル・リオデジャネイロで会談した。中国国営新華社通信によると、習氏は会談で、欧州連合(EU)が中国から輸入する電気自動車(EV)に追加関税を発動したことに関し、ドイツが中国とEUとの間で仲裁役を担うことに期待感を示した。
習氏は「中国は常に対話と協議を通じて不一致を解決することを主張している」と主張。ショルツ氏に対し「ドイツが引き続き重要な役割を発揮することを望む」と述べた。
新華社によると、ショルツ氏は会談で「EUと中国が対話と交渉を通じてできるだけ早くEV問題を解決することを希望する」と述べた上で、「ドイツ側はこのことについて積極的に努力したい」と応じた。
習氏は19日、フランスのマクロン大統領とも会談し、中仏両国は「独立、成熟した責任ある大国だ」と強調した。フランス側と戦略的な意思疎通を深めることなどを通じ、「中国・EU関係の良好な発展と、世界の平和、安定のためにより大きな貢献を行うことを望む」と呼び掛けた。