【北京=三塚聖平】中国内陸部の湖南省常徳市の小学校前で19日朝、多数の児童らが車にはねられて負傷した。中国国営新華社通信が伝えた。現時点で具体的な負傷者数は不明だとしている。中国では最近、公共の場で無差別に子供らを襲う事件が各地で頻発している。
新華社によると、事件は19日午前8時(日本時間同9時)頃に発生した。小学校の登校時間帯だったとみられ、現場では多くの生徒や大人が負傷して倒れているという。車の運転手は保護者や学校の警備員によって現場で取り押さえられた。容疑者についての詳細や動機などは伝えられていない。
中国各地では無差別に市民を襲う事件が多発している。今月16日には江蘇省無錫市の職業教育を行う学校で21歳の男が刃物で無差別に切り付けて8人が死亡、17人が負傷した。11日には広東省珠海市のスポーツ施設の敷地内で乗用車が暴走して多数の人をはね、35人が死亡し、43人が負傷した。
不動産不況に端を発する景気低迷により、国民の間で不満が高まっていることが背景にあるとも指摘されている。