ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ軍東部方面部隊は28日、自国軍の重要防衛線の一角である東部ドネツク州ポクロフスク方面で「最も激しい戦い」が続いていると発表した。攻防が続く同州チャソフヤルやトレツクでも市街戦が展開されているとした。
一方、露国防省は28日、ウクライナ東部ハリコフ州の集落1カ所を新たに制圧したと主張した。露国防省は最近、連日のようにドネツク州やハリコフ州、ウクライナ軍の越境攻撃下にある露西部クルスク州での集落の制圧を発表。露軍の優勢を強調している。
兵力で劣るウクライナ軍は現在、戦略的重要性の低い集落への戦力投入を最小限にしつつ、重要拠点の防衛に注力。並行して露国内の弾薬庫や燃料貯蔵施設などへのミサイル・ドローン(無人機)攻撃を続け、露軍を攻勢が維持できなくなる水準まで損耗させようとする戦術を進めている。
露軍はクルスク州で反撃を行う一方、ドネツク州でウクライナ軍の防衛線の突破を図り、主目標とする同州全域の制圧を達成したい構えだ。