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ロシア西部クルスク州に「軍司令部」設置も 占領の長期化示唆 ゼレンスキー氏

産経ニュース 2024年8月15日 8時46分

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、同国軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に「軍司令部」を創設する可能性に言及した。軍司令部は一般に、現地での軍部隊の管理や地元行政当局との調整などを担当する機関で、露領土の占領を長期化する意図を示唆したものとみられる。

ゼレンスキー氏は14日のSNS(交流サイト)への投稿で、クルスク州に関する会議を開催したと発表。「必要に応じて軍司令部を創設する問題」などを協議したと説明した。また、ウクライナ軍は国際法を順守しつつ、自国民保護の観点から露領土内での作戦を実施していると強調した。

14日にはウクライナ軍のシルスキー総司令官がクルスク州の町スジャの制圧を完了したとゼレンスキー氏に報告。ロシア側は否定している。シルスキー氏によると、6日の越境攻撃の開始以降、ウクライナ軍は露領土1千平方キロ以上と70以上の集落を支配下に置いた。

ゼレンスキー氏による軍司令部創設への言及に先立ち、米誌フォーブス(電子版)は11日、ウクライナ軍が制圧地域で塹壕の構築を始めており、「彼らが(制圧地域に)とどまろうとしている兆候だ」と指摘していた。

一方、クルスク州当局は14日、州内の住民避難の範囲を拡大すると発表した。さらなるウクライナ軍の進軍への危機感を示した形だ。

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