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北朝鮮部隊1万人派遣準備 ゼレンスキー氏、露との連携に懸念 NATO国防相会合閉幕へ

産経ニュース 2024年10月18日 7時56分

【ナポリ(イタリア南部)=黒瀬悦成】ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は18日、ロシアに侵略されたウクライナに対する軍事支援の強化と、ウクライナの将来的なNATO加盟を確認して閉幕する。17日のウクライナ関連会合に出席した同国のゼレンスキー大統領は記者会見で、ウクライナ領内に北朝鮮軍の要員が送り込まれていると指摘し、ウクライナ戦争でのロシアと北朝鮮の連携に強い懸念を示した。

ゼレンスキー氏はウクライナの情報機関が入手した情報として「北朝鮮がウクライナ領内の露支配地域に戦術要員と将校を送り込んだ」と述べた。また、北朝鮮が総勢1万人規模の部隊をロシアとウクライナの露占領地域に派遣する準備を進めているとした。

記者会見に同席したNATOのルッテ事務総長は「北朝鮮の兵士が(ウクライナでの)戦闘に関与している証拠はない」と述べる一方で、北朝鮮がロシアにミサイルなどの兵器や機器の供与といった多様な支援を展開しており「非常に懸念している」と語った。

ルッテ氏はまた「中国はロシアの対ウクライナ戦争の決定的な支援者と化した」と批判。17日の会合に中谷元・防衛相ら日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相が出席したのを踏まえ、NATO加盟国とインド太平洋地域のパートナー諸国が対中国を含めた幅広い分野で連携を深めていくべきだと強調した。

ルッテ氏は4カ国を交えた会合は「意義深かった」とし、防衛産業の生産能力強化、偽情報工作を駆使したハイブリッド戦争への対応、サイバー攻撃対策で協力強化を図るとした。

ゼレンスキー氏は日本からの支援に関し「日本は本当に力強い相棒だ。日本がいなければ生き残れなかった」と謝意を表明した。

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