Infoseek 楽天

ロシア外務省が領空侵犯の抗議拒否 日本が「政治問題化」「非生産的」と反発

産経ニュース 2024年10月3日 16時22分

ロシア外務省のザハロワ報道官は2日の記者会見で、露軍哨戒機による日本の領空侵犯を巡り、「日本は外交ルートを通じて抗議しようとしたが、われわれ(露外務省)は拒否した。われわれは抗議の根拠となるいかなる情報も持っていない」と述べた。ザハロワ氏はまた、日本がこの件を「政治問題化」しているとし、「非生産的だ」と反発した。

領空侵犯についてロシア側が公式にコメントしたのは初めて。ザハロワ氏は「適切な所管ルートを通じて協議すべきだ」と述べ、日本の防衛省と露国防省の間で対処すべき問題だとした。

領空侵犯問題は9月23日、北海道礼文島北方で発生。防衛省によると、露軍のIL38哨戒機は航空自衛隊のF15戦闘機による警告などにもかかわらず、3回にわたって日本の領空に侵入した。

同時期には露極東ウラジオストク沖の日本海で露太平洋艦隊と中国艦隊による合同軍事演習が行われており、哨戒機は潜水艦の探索訓練などを行っていた可能性がある。

一方、ザハロワ氏は日本の経済産業相が従来兼任してきた「ロシア経済分野協力担当相」の設置を石破茂内閣が見送ったことにも言及。「日本がロシアとの経済関係を発展させる気がないことを示している」と述べた。日本は対露制裁により自身が経済的打撃を受けているとも主張した。(小野田雄一)

この記事の関連ニュース