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ロシア、「代替SWIFT」提案へ BRICS、22日から拡大後初の首脳会議

産経ニュース 2024年10月21日 8時39分

ロシア中部カザンで22日、主要新興国の枠組み「BRICS」の首脳会議が開幕する。24日までの期間中にプーチン露大統領や中国の習近平国家主席、インドのモディ首相らが演説するほか、一連の2国間会談を行う。議長国ロシアは、ウクライナ侵略に伴い自国が排除された国際決済ネットワーク「国際銀行間通信協会(SWIFT)」の代替システムの構築を提案する見通しだ。

ブラジルとロシア、インド、中国、南アフリカで構成してきたBRICSは昨年8月、今年からエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、イラン、エチオピア、アルゼンチンを新たに加盟させることを決定。アルゼンチンは後に撤回を表明した。今回はBRICS拡大後で初の首脳会議となる。

今回の首脳会議には、BRICS諸国のほか、ロシアがゲストとして招待した中央アジアの旧ソ連構成国など30カ国以上の代表が参加する予定。

ロシアはウクライナ侵略で対立する欧米諸国への「対抗軸」としてBRICSを位置付けている。ロシアは首脳会議を通じて非欧米諸国の結束を深め、欧米主導のロシア封じ込め政策を打破する思惑だ。また、非欧米諸国間の貿易を拡大し、対露経済制裁の影響を緩和させたい構えだ。

プーチン氏は今月18日、ロシアを排除したSWIFTについて「金融原理に違反し、政治的動機で制限を導入している」と批判。BRICS諸国などの自国通貨での国際決済を促進させるため、首脳会議でロシアが「SWIFTの代替システム」の構築を提案する予定だと明らかにした。(小野田雄一)

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