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マクロン大統領も悼む「スターを超えた、フランスの記念碑」アラン・ドロンさん死去

産経ニュース 2024年8月19日 9時18分

【パリ=板東和正】映画「太陽がいっぱい」などで主演を務めたフランスの俳優、アラン・ドロンさんが18日、中部ロワレ県の自宅で死去した。88歳だった。親族が同日明らかにした。

マクロン大統領はX(旧ツイッター)で「スターを超えた存在で、フランスの記念碑だった」とその死を悼んだ。

1935年、パリ郊外ソー生まれ。10代で志願してインドシナ戦争に従軍し、帰国後はパリの歓楽街で暮らした。57年には、イブ・アレグレ監督の「女が事件にからむ時」でデビュー。

60年の「太陽がいっぱい」ではルネ・クレマン監督から主役に抜擢(ばってき)され、二枚目俳優として世界的な人気を誇った。富豪の友人を殺し、完全犯罪をもくろんだ貧しく野望に満ちた青年を演じた。

「生きる歓び」(61年)や「危険がいっぱい」(64年)でも主役を好演。「冒険者たち」「サムライ」(ともに67年)のほか、仏俳優ジャンポール・ベルモンドさんと共演した「ボルサリーノ」(70年)などが代表作となった。

「レッド・サン」(71年)では三船敏郎さんと共演。日本でも人気が高く、たびたび来日し、紳士服ブランドのCMにも登場した。

2019年、カンヌ国際映画祭で映画史への功績をたたえる「名誉パルムドール」を受賞した。同年、脳卒中を起こし、スイスで療養生活に入ったと伝えられていた。

私生活では、女優のロミー・シュナイダーさんと婚約したが破局。1964年にはナタリーさんと結婚したものの、離婚した。

晩年は、ドロンさんが同居してきた日本出身の女性を息子らが告発するなどスキャンダルが頻発。今年2月には、検察がドロンさんの自宅から無許可で所持していた大量の銃を押収した。ドロンさんの介護を巡り、家族間の確執も取り沙汰されていた。

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