ロシアによるウクライナ侵略で、1月31日夜~2月1日未明にかけ、ウクライナ各地が露軍の大規模なミサイル・ドローン(無人機)攻撃を受けた。ウクライナ非常事態当局などによると、中部ポルタワでは集合住宅がミサイルの着弾により倒壊し、子供1人を含む少なくとも9人が死亡、十数人が負傷した。北部スムイ州では巡回中の警察官3人が死亡したほか、東部ハリコフ州でも1人が死亡した。
ウクライナ空軍は1日、露軍がミサイル42発とドローン123機で攻撃したと発表。多数を撃墜したものの、一部が着弾し、民間住宅や重要インフラなどが損傷を受けたとした。ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、「テロだ」とロシアを非難するとともに、防空能力の強化に向けた支援を国際社会に求めた。
一方、露国防省は1日、今回の攻撃について「ウクライナ軍の飛行場やドローン保管・発射準備施設」など軍事施設を標的としたものだったと主張。露軍が過去1日間で、ウクライナ軍により発射された米高機動ロケット砲システム「ハイマース」の砲弾10発やドローン108機を撃墜したとも主張した。
前線の戦況を巡り、露国防省は1日、露軍が全域の制圧を狙う最激戦地であるウクライナ東部ドネツク州の集落クリムスコエを新たに制圧したと主張した。