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英総選挙、労働党圧勝でスターマー首相誕生へ 保守党はトラス前首相らが落選

産経ニュース 2024年7月5日 15時12分

【ロンドン=黒瀬悦成】4日投開票された英総選挙(下院、定数650)で、スターマー党首率いる最大野党の労働党が単独過半数を占めて圧勝した。最終的には400議席以上を獲得し、地滑り的勝利で14年ぶりに政権を獲得する見通し。スナク首相率いる与党の保守党は1906年以来の歴史的大敗を喫する公算が強まっている。

チャールズ国王は5日にスターマー氏を首相に指名し、同日中に新政権が発足する。

選挙戦では物価高騰や経済の再建、不法移民対策などが争点となった。労働党は、保守党のジョンソン元政権下での新型コロナウイルス対策の迷走や、トラス前政権による財源の裏付けのない減税政策が引き起こした経済の混乱などを「失政」と断じ、「チェンジ(変革)」を掲げて有権者を引き付けた。

英下院の任期は5年で、規定により2019年12月の前回総選挙から数えて25年1月までに総選挙の実施が予定されていた。

人気低迷に悩んでいたスナク氏は今年5月22日、インフレの沈静化にめどがついたとして解散を表明。ただ、支持率は全く上昇せず、解散は「無謀な政治的自殺」と評された。

英主要メディアによると、保守党はトラス前首相、シャップス国防相、チョーク法相兼大法官の現職閣僚が落選した。

また、大衆迎合政治家のナイジェル・ファラージ氏率いる右派政党「リフォームUK」が初めて議席を獲得した。出口調査では13議席を獲得すると予測されている。

中道政党の自由民主党は第三党につける見通し。スコットランド独立運動を牽引してきた地域政党のスコットランド民族党(SNP)は大幅に議席を減らす見込みで、独立機運の後退が予想される。

下院によると、選挙前の議席数は保守党345、労働党206、自由民主党15など。

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