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欧州、トランプ政権に不安も関係作りに腐心 ブダペストの首脳会合でウクライナを討議

産経ニュース 2024年11月7日 21時4分

【ブダペスト=三井美奈】欧州連合(EU)に英国、ウクライナなど近隣諸国が加わる「欧州政治共同体(EPC)」の首脳会合が7日、ハンガリーの首都ブダペストで開かれた。米大統領選でトランプ前大統領が勝利し、米欧同盟の行方に不安が広がる中、欧州側はトランプ氏との関係の構築に腐心している。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ氏が早期停戦に向け圧力をかけることを警戒し、同会合で英仏独など欧州主要国に支援継続を確認したい意向とみられる。会合を前にマクロン仏大統領、スターマー英首相はそれぞれ6日、トランプ氏と電話会談した。

欧州各国はトランプ氏に祝意を示す一方、安全保障への不安をにじませた。

リトアニアのナウセーダ大統領は「わが国は国内総生産(GDP)の3・5%を防衛費にあて、これからも投資する」とX(旧ツイッターで)で発信。トランプ氏が欧州側の防衛費負担が少ないと不満を表明していることを受け、貢献を強調した。これに対し、ウクライナの早期停戦を支持するハンガリーのオルバン首相は、トランプ氏の勝利を「世界が待ち望んでいた」と手放しで歓迎。Xへの投稿でトランプ氏と電話会談したと明かし、「われわれは大きな計画を持っている」と書き込んだ。

EPCは2022年、ロシアのウクライナ侵略を受けて発足した枠組みで、首脳会合は今回で5度目。EU加盟27カ国を含めて47カ国が招待された。

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