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米ウクライナ首脳、対露戦勝計画を協議 米は長射程攻撃で慎重維持、「北派兵」懸念共有か

産経ニュース 2024年10月17日 8時19分

【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米大統領は16日、ロシアの侵略が続くウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、4億2500万ドル(約636億円)の追加軍事支援を表明した。ゼレンスキー氏は同日、最高会議(議会)演説で公表した対露戦勝計画をめぐる最新状況を説明。同氏が計画の柱とする米国製長射程兵器による露領内攻撃容認について、米側は慎重姿勢を維持したとみられる。

ウクライナ情勢をめぐっては、ロシアに弾道ミサイルなどを供給する北朝鮮が部隊をロシアに派遣したと複数の欧米メディアが報道。ゼレンスキー氏は議会演説で北朝鮮が侵略に「参戦している」と表明しており、バイデン氏にも懸念を伝えた可能性がある。

米国家安全保障会議(NSC)のサベット報道官は「ロシアの代わりに戦う北朝鮮兵士に関する報道に憂慮している。事実なら、両国の軍事関係の著しい増強を示すことになる」と述べた。

また、ホワイトハウスは、バイデン氏が17~18日の日程でドイツを訪問、ショルツ首相らとウクライナや中東情勢などを協議すると発表。11月にはバイデン氏がウクライナ支援国によるオンラインの首脳級会合を主宰するとも明らかにした。

同月の米大統領選に向け、現政権のウクライナ支援姿勢を継承する民主党候補ハリス副大統領と、対露交渉による早期停戦を唱える共和党候補トランプ前大統領との接戦が続いている。

一方でイランや北朝鮮、中国がロシアと軍事的連携を強めており、バイデン氏は支援国の首脳らとの協議を通じ、選挙結果にかかわらず、対露戦勝利に必要な支援をウクライナが確保できるよう、危機意識の共有を図るものとみられる。

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