ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は21日、首脳会談をオンライン形式で行い、国際社会で両国が共同歩調をとる方針を改めて確認した。両首脳は、中国を最大の脅威と位置付けるトランプ米大統領が就任したことを受け、米国への対応も協議したとみられる。
会談の公開部分でプーチン氏は、中露関係が「友情と信頼、平等と互恵」を基礎として築かれ、「国際情勢の安定化に重要な役割を果たしている」と主張。国際情勢が変化しても「中露の結束は不変だ」と述べた。
また、ロシアは中国にとって最大のエネルギー資源供給国だと強調した。習氏も中露両国が国連や上海協力機構(SCO)、BRICSなどの国際組織で緊密に連携し、「国際的な統治システムの改革と改善に大きく寄与している」と表明した。
中国国営中央テレビ(電子版)によると、習氏は会談で「中露関係の安定性と強靭性によって、外部環境の不確実性に対応したい」と露側に訴えた。習氏は中露両国で「国際的な公平、正義を守る」ことや、「引き続き戦略的な協力を深め、相互に固く支持し、両国の正当な利益を守るべきだ」とも呼び掛けた。
中国側によると、両首脳は「ともに関心を持つ国際・地域問題について深い意見交換」を行い、今年も戦略的な意思疎通を継続することで一致した(小野田雄一、北京 三塚聖平)