Infoseek 楽天

ロシア海軍が「30年ぶり規模」の軍事演習を開始 中国も参加し日米欧を威圧

産経ニュース 2024年9月11日 17時23分

ロシア海軍は10日、大規模な軍事演習「オケアン2024」を開始した。発表によると、演習は太平洋や北極海、地中海、カスピ海、バルト海などの各海域で16日まで行われ、艦艇計400隻以上や航空機125機、兵員9万人以上が参加。極東ウラジオストク沖の日本海北部での演習には、中国の人民解放軍も艦艇3隻や航空機15機を派遣した。

ロシアは軍容を誇示し、ウクライナ侵略を巡って対立する欧米諸国や日本を威圧する構えだ。台湾情勢で米国との緊張を抱える中国との軍事協力も深め、米国に共同対処する姿勢を打ち出す狙いもあるとみられる。

プーチン露大統領は10日、演習開始を受けた会議にオンラインで出席。ロシア海軍にとってこの規模の演習は「30年ぶりだ」とし、「世界の地政学的緊張が高まる中、友好国との軍事協力の強化は特に重要だ」と述べた。米国がアジアや欧州へのミサイル配備などを通じて中露を軍事力で封じ込めようとしているとも主張し、主権と国益を守るためには海軍の役割が重要だと強調した。

露国防省は演習の目的について、露軍の統制の強化や戦闘準備態勢の確認などとしている。同省によると、11日までに各演習海域で艦艇や潜水艦によるミサイルの発射訓練などが行われた。

(小野田雄一)

この記事の関連ニュース