【ロンドン=黒瀬悦成】ルーマニアで1日、上下両院選(任期4年)が実施され、両院ともチョラク首相の中道左派、社会民主党が第1党を維持する見通しとなった。一方で、極右政党の「ルーマニア人統一同盟」(AUR)が物価高騰など有権者の不満の受け皿となって第2党に台頭した。
議会選に先立ち11月24日に実施された大統領選の第1回投票では親ロシア派で無所属の極右政治家、ジョルジェスク氏がトップに立ち、議会選でも極右勢力の浮上が予想されていた。
AURは欧州連合(EU)に懐疑的な立場を取り、かつては自国の一部だった隣国モルドバの併合を主張している。
開票率99・45%の段階での各党の得票率は、社会民主党が22・6%、AURが18・2%、野党の中道右派「ルーマニア救国同盟」が12・1%などとなっている。