フランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相は22日にパリで会談し、記者会見した。米国のトランプ新政権が欧州に追加関税の圧力をかける中、マクロン氏は「欧州は結束し、強くならねばならない」と訴えた。
マクロン氏は、欧州が競争力を強化する必要があると強調。自動車、鉄鋼、化学、防衛産業などを重要分野として列挙した。特にAI(人工知能)はカギとなる産業だとして、独仏が研究や企業支援で協力を進める構えを示した。
ショルツ氏は、トランプ政権の発足は「試練になる」と位置付けた。欧州連合(EU)が4億5千万人の人口を擁する巨大経済圏であることに触れ、「われわれは強く、結束している。逃げも隠れもしない」と関税圧力への対抗姿勢を見せた。
トランプ氏は21日、EUについて「彼らは、米国にひどい扱いをしている。われわれの自動車や農産物を買わない」と不満を表明。EU製品に対して追加関税を課す考えを示した。(三井美奈)