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ゼレンスキー氏、「戦勝計画」を米国に提示へ F16の実戦配備も発表

産経ニュース 2024年8月28日 18時5分

ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は27日、ウクライナ軍による露西部クルスク州への越境攻撃について「ウクライナが戦勝を得るための計画の一部だ」と明らかにした。その上で、戦勝計画の成否は欧米諸国の軍事支援の先行きに掛かっていると指摘。9月にバイデン米大統領に戦勝計画を提示する予定だと表明した。

ウクライナで同日開かれたフォーラムの記者会見で発言した。ロシアを停戦交渉に引き出し、譲歩を迫る材料として、クルスク州への越境攻撃と露領土の占領を利用したい思惑を改めて示した。

ゼレンスキー氏は「戦勝計画の成功はバイデン氏次第だ。彼ら(欧米諸国)がこの計画に必要なものをわれわれに提供するかどうか、われわれがこの計画に組み込んでいるものを自由に使えるかどうかだ」と指摘。欧米に対し、軍事支援の継続と欧米製長距離ミサイルの露国内への使用許可の拡大などを求めた形だ。

また、ゼレンスキー氏は記者会見で、欧州から供与された米戦闘機F16を既に実戦配備したとし、「非常に良い成果を挙げている」と指摘。26日の露軍の大規模ミサイル攻撃に際して「F16でいくつかのミサイルを撃墜した」と明らかにした。さらに、ウクライナとして初となる弾道ミサイルの実験に成功したとも表明したが、詳細には言及しなかった。

ゼレンスキー氏は、ウクライナ主導の和平案を協議する第2回「世界平和サミット」の11月開催に向けた準備を進めていると表明。6月の第1回サミットには招待しなかったロシアを参加させる可能性に言及した。(小野田雄一)

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