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ヴィトンにショーメ…パリ五輪は高級ブランド満載 メダル授与式制服は100年前に着想

産経ニュース 2024年7月26日 11時22分

26日午後7時半(日本時間27日午前2時半)から開会式が行われ開幕するパリ五輪は、ファッションの国フランスが誇る高級ブランドの魅力を披露する場にもなる。選手のユニホームはもちろん、メダルやボランティアのユニホームに至るまで、老舗の伝統と技術が息づいている。

メダル授与式を支えるボランティアのユニホームは、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)が手がける。オフホワイトのポロシャツにゆったりしたベージュのパンツ、帽子という構成で、男女共通のユニセックススタイル。パリでの五輪開催が100年ぶりであることを踏まえ、1920年代のデザインに着想を得たという。

環境への配慮から、ユニホームの素材には、裁断片などのリサイクル生地が使われている。8月28日に始まるパラリンピックでも、同じユニホームが使われる。

LVMHは大会のスポンサー企業で、傘下ブランドの技が大会の各所に生かされる。メダルを製作する宝飾ブランド、ショーメは、19世紀の皇帝ナポレオンと妻のジョゼフィーヌ皇后が顧客だったという老舗だ。メダルの中央には、エッフェル塔の改修時に収集された鉄片があしらわれる。フランスの国土にあわせて六角形に裁断された。メダルの収納ケースはルイ・ヴィトンが提供する。

開会式で仏選手団が着用するユニホームは、ベルルッティがデザインした。19世紀末、イタリアの皮革職人がパリに開いた老舗で、画家のピカソが愛したブランド。現在はLVMHの傘下にある。フランス国旗を連想させる青、ピンク、白の3色を使ったデザインで、グラデーションの微妙な染色に老舗の技術が発揮されている。

LVMHのエンバイロメント デピュティ(環境担当副)ディレクター、アレクサンドル・カぺリさんは五輪開幕を前に、産経新聞の取材に「歴史あるブランドの伝統を守るため、環境への取り組みはその重要な課題。パリ五輪は、その成果を示す場になります」と話した。(三井美奈)

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